新規事業に取り組むことになったものの【新規事業とは何か?】を知らないまま、新規事業を進めるのは、無理がありますよね?
新規事業を立ち上げることになったあなたも、新規事業とは何か? を知っているだけで、新規事業に対して前向きになり、新規事業を担当するのが楽しくなります。
以前の私は、新規事業とは何か?を十分に理解しないまま、新規事業に取り組んでいたので、やる意義を見いだせずに適当に業務を行い、新規事業が予定通りに進まないことがよくありました。新規事業の立ち上げをたくさん経験し、新規事業とは何か? を理解してからは、新規事業に積極的に取り組み、期待した成果が得られるようになりました。
このページでは、①新規事業とは何か? と、②新規事業が必要な背景 について解説していきます。
この記事を読み終える頃には、新規事業とは何か? を理解し、自信を持って新規事業に取り組めるようになっています。
1 新規事業とは何か? 新規事業の目的は?
新規事業とは?
新規事業とは、既存事業と異なる新しい分野で、商品やサービスを提供し、利益や事業規模の拡大を目指した事業活動のこと です。
新規事業は、企業の成長にとって、きわめて重要な取り組みです。今後の命運をにぎっている と言っても、過言ではありません。なぜなら、市場の変化や競争激化などにより、既存事業だけで、企業が生き残っていくのは難しいからです。
新規事業の目的は?
なぜ新規事業を立ち上げるのでしょうか? 新規事業の目的は何でしょうか?
新規事業を立ち上げる企業は多くありますが、その目的は、これまで以上に利益を増やすため だけではありません。会社の成長ステージや、経営者の考え方、競合他社の状況 などによって、目的は異なります。既存事業で、安定した収益を上げているにも関わらず、リソース(ヒト、モノ、資金、時間 など)を割いて、わざわざ新規事業を始めるのは、経営者にとっても大きな決断なのです。優秀な人材を集め、外部コンサルタントと契約し、多くのお金を投資したとしても、ほとんどの新規事業は失敗します。それにも関わらず、新規事業を立ち上げるのは、なぜでしょうか? 新規事業を立ち上げる目的は、主に以下の3つです。
- 新しい事業の柱をつくるため
- 既存事業が成功していたとしても、市場環境が変化したり、技術が進歩するため、将来は不透明です。新しい事業の柱をつくることにより、1つの事業に依存せず、複数の収益源をもった企業へと進化し、長期的な成長と企業の安定が確保できるようになります。
- 組織の活性化のため
- 新規事業は、従業員にとって新しい目標であり、むずかしい挑戦です。そのため、従業員は 成長のチャンス や 将来への可能性 を感じ、業務に対する意欲が高まります。その結果、ポジティブなエネルギーが、組織全体に伝わり、組織が活性化するのです。
- 人材育成のため
- 新規事業の立ち上げは、従業員にとって多くの成長機会を提供し、スキルやノウハウの獲得、問題解決力の強化、責任感の向上 などが見込めるため、人材育成の観点からも非常に重要です。
2 新規事業が必要な背景
近年、新規事業に取り組む企業は多くなっており、新規事業は非常に注目されています。それは、なぜでしょうか? その背景には、何があるのでしょうか? 企業が新規事業を立ち上げる背景を知っていると、納得感をもって新規事業にとり組めますし、モチベーションが上がります。
企業が所属する業界や競争関係、経営者の考え方 などによりますが、新規事業に取り組む企業に共通する背景があります。それは、以下の7つです。
- 既存事業の成長鈍化や市場縮小
- 競争の激化
- 新しい技術の誕生
- 顧客ニーズの変化や多様化
- リスク分散
- 政策や規制の変化
- 企業の合併や買収の増加
既存事業の成長鈍化や市場縮小
既存事業でも、市場に商品やサービスを投入した当初は、売上が増えていき成長し続けますが、次第に成長が鈍化したり、市場が縮小したりします。その主な理由は、以下の通りです。
- 市場の成熟
- 消費者ニーズの変化
- 人口減少や少子高齢化
- 代替技術や新しい商品・サービスの登場
競争の激化
市場が成熟してくると、競争が激しくなり、他社と差別化することが難しくなってきます。①新規企業の参入 ②商品のコモディティ化 ③海外企業との競合 などが、主な要因です。
新しい技術の誕生
技術革新により、次々と新しい技術が生まれ、これまでのビジネスモデルが通用しなくなっています。AI技術、自動化技術、メタバース、ブロックチェーン、バイオテクノロジー などをはじめとした新しい技術が、世界中で新規事業を生み出し続けています。
顧客ニーズの変化や多様化
①ライフスタイルの変化 ②デジタル技術の進化 ③環境や社会意識の変化 などにより、顧客ニーズが変化し、多様化が進んでいます。この変化や多様化に対応できなければ、企業は市場での競争力を失い、衰退してしまいます。
リスク分散
企業は、特定の市場や事業領域に依存しすぎると、環境変化に対応できなくなります。そのため、複数の事業を持つことで、収益源を増やし、リスクを分散させることにより、安定した経営を目指します。このような経営は、事業の多様化(ダイバーシフィケーション)と呼ばれ、持続的な成長のために、多くの企業が、取り組んでいます。
政策や規制の変化
国の政策や規制が変化すると、新規参入が増えたり、新たなビジネスモデルの再構築が必要になったりするため、既存事業の存続が難しくなる場合があります。例えば、脱酸素政策の強化、デジタルトランスフォーメーションの推進、労働関連法の改正 などにより、事業環境が大きく変わっています。
企業の合併や買収の増加
企業は、①既存事業とのシナジーを活かした事業拡大 ②新しい市場や技術の獲得 ③競争力強化 ④事業ポートフォリオの拡大 などの目的で、合併や買収を行っています。合併や買収を通じて、持続的な成長を目指す企業が増えています。
3 既存事業にこだわり続けるとどうなるのか?
企業が、新規事業に取り組まずに、既存事業にこだわり続けた場合、どうなるのでしょうか? 既存事業にこだわり続けた場合、以下のような問題が発生します。
- 1つの事業にリスクが集中する
- 組織が硬直化する
- 成長が鈍化する(成長が止まる)
- 競争力が低下する
- 企業のブランドイメージが低下する
- 社員のモチベーションが低下し人材流出がおこる
企業が新規事業に取り組まずに、既存事業にこだわり続けた場合、1つの事業にリスクが集中するため、成長機会を逃し、競争力を失い、将来的には企業そのものが危機に陥る可能性があります。いくら高収益な事業でも、いずれは衰退し収益が得られなくなってしまいます。また、既存事業に固執しすぎると、従業員は成長のチャンスや将来への可能性を感じなくなり、モチベーションが低下し退職者が増えることも考えられます。そうなると、人材不足におちいり、日常業務を行うことも、困難になる可能性さえあります。
そのため、これからの時代を生き抜いていくためには、新規事業への取り組みが必須 なのです。
4 新規事業を立ち上げる時の流れ
新規事業の立ち上げには、大きな流れがありますので、3段階に分けて考えるのが、おすすめです。新規事業の企画・検討を開始し、新規事業がスタート(事業が安定化)するまでには、6か月以上の期間 が必要です。以下の3段階のスケジュールで進めてください。
- 【スケジュール1】新規事業の企画・検討
【期間】2~3か月 - たくさんのビジネスアイデアを集め、その中から条件に合ったアイデアを1~2個に絞り込みます。次に、絞り込んだアイデアについて、①ターゲット顧客の課題を ②どんな方法で解決するのか を考えながら、仮のビジネスモデルを構築 します(仮説の構築)。
- 【スケジュール2】事業計画書の作成
【期間】3~5か月 - ターゲット顧客へのヒアリングやプロトタイプ(最小限の機能をもった製品・サービス)の検証などを繰り返しビジネスモデルを作り上げます。さらに、マーケティング戦略を立案し、組織体制や財務計画 などを検討することにより、事業計画書を完成 させます。
- 【スケジュール3】新規事業のスタート(運営と改善)
【期間】1~2か月 - チームメンバーで役割分担を行い、社内外の関係者を巻き込みながら新規事業をスタートします。業務を定期的に見直しながら、事業を軌道にのせます。
5 まとめ
今回の記事では、①新規事業とは何か? と、②新規事業が必要な背景 について、解説しました。新規事業は、企業の成長にとって、きわめて重要な取り組みです。既存事業の成長鈍化、競争の激化、新しい技術の誕生、顧客ニーズの変化 などにより、新規事業に取り組む企業が増えています。新規事業についてしっかりと理解し、新規事業に取り組めば、自信を持って事業を進めることができ、期待した成果が得られるようになります。
新規事業とは何か?
新規事業とは、既存事業と異なる新しい分野で、商品やサービスを提供し、利益や事業規模の拡大を目指した事業活動のこと です