【新規事業ラボ】新規事業の立ち上げ情報誌

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ブランディング(ブランド構築)の基本と必要性を解説!


 新しい商品・サービスを立ち上げ、ブランドを構築したいのに、 【ブランディング】 がよくわからずに、戸惑っていませんか?

 ブランディングで苦労しているあなたも、ブランディングが必要な理由 や 進め方 を知っているだけで、簡単にブランディングできるようになります。

 以前の私は、ブランディングの重要性を知らずに、価格の安さで勝負していました。そのため、より安いライバルが現れると、すぐに顧客が離れていき、顧客と継続的な関係を構築できませんでした。ブランディングの重要性、注意点やコツ などを理解した今では、自社の価値観や想いを発信し続け、顧客や取引先から信頼を得て、長期的につき合えるようになりました。

 このページでは、①ブランディングが必要な理由 と、②ブランディングの進め方 について解説していきます。主に、新規事業を立ち上げる時のブランディングについて、説明しています。

 この記事を読み終える頃には、ブランディングの重要性・進め方・注意点 などがわかり、ブランディングを進めながら、顧客との信頼関係を構築できるようになります。

1 ブランディングとは何か?

ブランディングの定義

 ブランディングとは、自社や商品・サービスに対して、顧客から「信頼できる」「これを選びたい」と思ってもらうためのイメージを、意図的に作り上げていく活動のこと です。ロゴや社名をアピールすることだけが、ブランディングではありません。企業が大切にしている価値観や想いを発信し続け、顧客の記憶に残るイメージを築くことがブランディングの本質です。

 新規事業の立ち上げ時は、知名度も実績も全くありません。だからこそ、サービスの内容・機能だけで勝負するのではなく、「この会社に頼みたい」と思ってもらえる土台を、早い段階から意識的に作ることが、その後の事業成長を大きく左右します。

ブランディングでよくある勘違い

 ブランディングという言葉が、広く使われるようになったものの、その意味を正しく理解している人は、あまり多くありません。「ロゴを作ること」「デザインをおしゃれにすること」などのイメージだけが先行し、本質的な部分が見落とされがちです。

 このような思い込みのままブランディングに取り組んでしまうと、時間やコストをかけても、思ったような効果が得られないという事態になりかねません。

 ブランディングに取り組む時、多くの担当者が陥りがちな「よくある勘違い」を、4つご紹介します。間違った思い込みをしていたら、修正してください。

  • 「ロゴやデザインを作ること」と考える
  • 「有名になることがゴール」だと思う
  • 「予算をかければ強いブランドを作れる」と考える
  • 「一度作れば完成」だと思う

2 なぜ新規事業にブランディングが必要なのか?

 新規事業を立ち上げる時、多くの担当者が、①価格の安さ ②商品力 で、勝負する傾向があります。しかしながら、実績のない新規事業が価格だけで戦っても、いずれ体力勝負に陥り、より安い競合が現れた瞬間に顧客を失ってしまいます。商品力は、使ってもらうまで、なかなか顧客に伝わりません。ここで力を発揮するのが「ブランディング」です。

 ブランディングは、単なる見た目ではなく、顧客に「この会社を選びたい」と思わせる土台作りです。①価格競争からの脱却 はもちろん、②実績が少なくても信頼を得やすくなる ③顧客との関係が長続きする さらには、④採用や取引先開拓まで有利になる など、その効果は事業のあらゆる場面に及びます。

 本章では、新規事業がブランディングに取り組むべき理由を、4つの観点から解説します。「まだ実績がないから後回しでいい」と考えずに、新規事業の立ち上げと同時に、ブランディングについて、真剣に考えてください。

  • 価格競争に巻き込まれにくくなるから
  • 信頼を得やすくなるから
  • 顧客との関係が続きやすくなるから
  • 採用や取引先開拓が有利になるから

価格競争に巻き込まれにくくなるから

 新規事業は実績がないため、価格の安さで勝負しようとしがちです。しかしながら、価格だけで選んだ顧客は、より安い会社が現れれば、すぐに離れてしまいます。ブランディングによって、「この会社を選びたい」と思ってもらえたら、他社と価格を比較されにくくなります。その結果、値下げ競争に巻き込まれなくなり、適正な価格で販売できるようになります。

 新規事業の立ち上げ期は、資金的な余裕もないため、価格以外の価値で選ばれる仕組みを早めに作っておくことが、事業の安定に直結します。

信頼を得やすくなるから

 新規事業の場合、これまでの取引実績や顧客の声 などの「信頼の裏付け」がありません。そのため顧客は「本当に大丈夫な会社なのか?」「信頼できるのか?」といった不安を抱えたまま、取引を検討することになります。ブランディングによって、自社の価値観や想いを一貫したメッセージで発信し続けることで、実績がなくても「信頼できそうだ」という印象を、早い段階から与えることができます。

 信頼を得るためには、ホームページやSNSでの発信内容と実際の対応にズレがないことが、非常に重要です。この一貫性こそが、初対面の顧客の不安を解消し、信頼を築く第一歩になります。

顧客との関係が続きやすくなるから

 企業の価値観や姿勢に共感して、商品・サービスを選んでくれた顧客は、多少の価格差があっても関係を続けてくれる傾向があります。ブランディングは、1回の取引で終わらせず、顧客との継続的な関係を築くための土台にもなります。新規顧客の獲得には多くのコストと時間がかかるため、一度つながった顧客との関係を長く維持できることは、事業の安定した成長にとって非常に有益です。

採用や取引先開拓が有利になるから

 ブランディングの効果は、顧客に対してだけではありません。「何を大切にしている会社か」が明確に伝わっていると、その考え方に共感する人材が集まりやすくなり、採用活動にも良い影響を与えます。また、取引先やパートナー企業を探す際にも、会社の価値観や姿勢が伝わっていることで、信頼関係を構築しやすくなります。

 ブランディングによって、「一緒に働きたい」「価値観に共感できる」と思われることで、採用や取引先の開拓が容易になり、事業拡大のスピードが速くなります。

3 ブランディングの5つのステップ

 「ブランディングの重要性は、わかったものの、具体的に何から始めれば良いのかわからない」・・・・・・そう感じている方が、多いのではないでしょうか。ブランディングと聞くと、「ロゴ作り」や「想いの言語化」を思い浮かべがちですが、実はその前にやるべきことが、たくさんあります。

 新規事業のブランディングは、思いつきで進めるものではなく、順を追って積み上げていくことで初めて効果を発揮します。自社の価値観や想いを言葉にすることから始まり、ターゲットの明確化、伝えるメッセージの設計、見た目への落とし込み、さらに発信の継続 まで、5つのステップを踏むことで、一貫性のある強いブランドが構築できます。

 ここでは、新規事業の立ち上げ時に押さえておきたいブランディングの5つのステップを、順を追ってわかりやすく解説します。一歩ずつ確実に、実践してみてください。

【ステップ1】自社の価値観・想いを言語化する
 まずは、「自社が何を大切にしているか」を、時間をかけて言葉にします。ここが曖昧なまま次のステップに進むと、後から作るメッセージやデザインの軸がぶれてしまいます。
【ステップ2】ターゲット顧客を明らかにする
 ターゲットをしぼり込み、「どんな悩みを抱えているか」「何を求めているか」を具体的にイメージします。
【ステップ3】伝えるメッセージを決める
 大切にしていることとターゲットが明らかになったら、顧客に伝えるメッセージを決めます。専門用語を避け、顧客が聞いてすぐに理解できるシンプルな言葉を選んでください。
【ステップ4】見た目に落とし込む
 ロゴ、デザイン、配色などの「見た目」を決めます。ステップ1~3で決めた価値観やメッセージを、目に見えるように表現します。
【ステップ5】メッセージを発信し定着させる
 ホームページ、SNS、名刺、営業ツール などで、メッセージを発信し続け、顧客への浸透を目指します。継続することで、顧客や取引先の記憶に定着していきます。

4 ブランディングの注意点とコツ

 ここまで、ブランディングの必要性や構築のステップについて、解説してきました。ブランディングに取り組み始めると、「これであっているのか」「メッセージは伝わっているか」などと、迷う場面が出てきます。特に新規事業の立ち上げ期は、経営リソースも時間も限られているため、思わぬ落とし穴にはまってしまうケースも少なくありません。

 例えば、担当者の好みでデザインを決めてしまったり、伝えたいことを詰め込みすぎてメッセージがぼやけてしまったり など、良かれと思って進めたことが、裏目に出てしまうこともあります。これらの失敗の多くは、事前にポイントを知っておくだけで、簡単に防ぐことができます。

 本章では、ブランディングを進める上で、意識しておきたい注意点とコツを、5つご紹介します。これからブランディングに取り組む方も、すでに動き出している方も、ぜひ一度立ち止まって、ブランド構築の進め方を見直すきっかけにしてください。

  • 個人の好み・希望を優先しない
  • メッセージと実態にズレがないようにする
  • メッセージをしぼり込む
  • 短期間での結果を求めない
  • 価値観を社内でそろえる

個人の好み・希望を優先しない

 ブランディングで最も陥りやすい失敗が、社長や担当者個人の好みや希望で、ロゴやメッセージ、デザイン などを決めてしまうことです。ブランディングの主役は顧客 です。「社長の希望だから」「自分が気に入ったから」ではなく、「顧客にどう見られたいか」「何が伝われば選ばれるか」を基準に、判断する必要があります。

 特に、社長のトップダウンで物事が決まる中小企業では、意見を言いづらい雰囲気があり、社長の好みが優先されがちです。第三者や顧客に近い立場の人の意見を取り入れる仕組みを作ることで、独りよがりなブランディングを防ぐことができます。土台を作る段階から、常に顧客視点を意識してください。

メッセージと実態にズレがないようにする

 どれだけ立派なメッセージを掲げても、実際の商品・サービスと、それに対する対応が伴っていなければ、顧客の信頼を得ることはできません。以下のような例には、注意が必要です。

  • 「すばやい対応」を掲げているのに、返信や対応が遅い
  • 「高品質・こだわり」を掲げているのに、価格の安さを前面に打ち出す
  • 「地域密着」を掲げているのに、地域とのつながりが感じられない

 このような対応は、顧客にすぐに見抜かれてしまいます。

 ブランディングは「見せ方」の工夫も重要ですが、実態が伴って初めて機能するものです。理想を掲げることも必要ですが、背伸びしすぎたメッセージは、長期的に信頼を損なう原因にもなります。等身大で、実現できる範囲の価値観を発信することが、結果的に長く愛されるブランドにつながります。

メッセージをしぼり込む

 「すばやい対応」「高品質」「低価格」「地域密着」など、すべての魅力を伝えようとすると、メッセージがぼやけてしまい、何を伝えたいのかわからなくなります。ブランディングでは、伝えたいことをしぼり込む勇気が必要です。「大切にしている価値観は何か」「顧客に一番覚えて欲しいことは何か」を明らかにし、それ以外は思い切って削ぎ落としてください。

 一つのメッセージを貫き通すことで、顧客の記憶に残るシンプルで強いブランドが育っていきます。

短期間での結果を求めない

 ブランディングは、広告のようにすぐに売上へ直結することはありません。顧客や取引先に、「会社の価値観」「この会社らしさ」が定着するまでには、一定の時間とメッセージの積み重ねが必要です。そのため、目に見える効果が出ないからといって、数か月で方向性を変えてしまうと一貫性が失われてしまい、かえって逆効果になります。

 ブランディングは、中長期で育てるものだと理解し、腰を据えて取り組む姿勢が大切です。焦らずじっくりと継続する企業だけが、強いブランドを構築できます。

価値観を社内でそろえる

 ブランディングは、経営者やマーケティング担当者だけが取り組むものではありません。営業担当者の話し方、電話対応、メールの文面 など、顧客と接するすべての場面が、ブランドの一部です。社内すべてのメンバーで、価値観やメッセージの認識が揃っていないと、部署や担当者によって発信内容がバラバラになり、顧客に一貫した印象を与えられません。

 新規事業を立ち上げる場合、少人数で始めることが多いため、最初から全員で価値観を共有し、同じ言葉で自社や商品・サービスを語れる状態を作っておいてください。この状態が、事業拡大後のブランドのブレを防ぐことにつながります。

5 まとめ

 今回の記事では、ブランディングが必要な理由、ブランディングの進め方、注意点とコツ について、解説しました。ブランディングでポジティブなイメージが定着すると、価格競争に巻き込まれにくくなる、信頼を得やすくなる などのメリットが生まれます。強いブランドの構築には時間がかかりますので、新規事業を立ち上げる時から、意識して取り組む必要があります。

ブランディングが必要な4つの理由

  • 価格競争に巻き込まれにくくなるから 
  • 信頼を得やすくなるから
  • 顧客との関係が続きやすくなるから
  • 採用や取引先開拓が有利になるから

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