新規事業やプロジェクトをどんどん進めたいのに、 【社内調整】 が上手くいかずに、イライラしたり、ストレスがたまったりしていませんか?
社内調整で困っているあなたも、社内調整でのつまずきのポイント や スムーズに進める流れ を知れば、社内調整で苦労しなくなります。
以前の私は、社内調整を軽視して、会議の時だけ一生懸命やっていました。そのため、経営者や部門責任者からの承認がなかなか得られず、業務が滞ってばかりでした。社内調整の重要性、つまづきのポイント、スムーズに進めるコツ を、理解した今では、楽に社内調整できるようになりました。
このページでは、①社内調整が苦手な人の特徴(つまづきのポイント) と、②社内調整をスムーズに進めるステップ について解説していきます。主に、新規事業を立ち上げる時の社内調整について、説明しています。
この記事を読み終える頃には、社内調整の大切さ・コツがわかり、社内調整をスムーズに進められるようになります。
1 社内調整とは何か?
社内調整の定義
社内調整とは、自分の業務やプロジェクトを円滑に進めるために、経営者・上司・関係する部署との間で、情報共有・意見のすり合わせ・合意形成を行うこと です。単なる「根回し」や「お願い」ではなく、異なる立場や利害をもつ相手との間に、共通の認識・理解を作り、組織を同じ方向に動かすためのビジネススキルです。
社内調整が必要な場面
新規事業の立ち上げでは、既存の業務ルールや評価基準が通用しない場面が多く、社内調整を上手くできるかどうか?が、事業の成功・成長スピードを左右します。
社内調整が必要になる具体的な場面は、以下の5つです。
- 事業計画を承認してもらう時
- 予算を獲得する時
- 他の部署と人員・リソースを調整する時
- 法務・経理部門と連携する時
- 関連部署と連携・情報共有する時
2 社内調整が苦手な人の特徴・つまずきのポイント
事業の成功に向けて情熱を注いでいるのに、なぜか社内の理解が得られず、話がなかなか前に進まない・・・・ そんな経験はありませんか。実は、社内調整でつまずく人には、いくつかの共通した特徴・パターンがあります。ほとんどの場合、本人に悪意や怠慢があるわけではありません。むしろ「事業を成功させたい」という思いが強いあまり、周囲の理解や協力を得るためのアプローチ・順番を間違っているケース がほとんどです。特に、新規事業は前例がなく関係者の不安も大きいため、既存事業の場合よりも、ていねいな調整・進め方が、求められます。
この章では、社内調整が苦手な人によく見られる特徴を4つ取り上げ、それぞれがなぜ調整をこじらせてしまうのか? について解説します。自分自身や周囲に当てはまるものがないか、確認しながら読み進めてください。
- 正論だけで押し切ろうとする
- キーパーソンを間違える
- 社内調整のタイミングが遅い
- 相手の懸念・意見を聞く前に、説得しようとする
正論だけで押し切ろうとする
新規事業の必要性やロジックが正しければ、相手は動いてくれるはずだ! と考えてしまう人は要注意です。正しさと納得感は全くの別物 です。相手には相手の立場や事情があり、正論をぶつけられるほど「頭では分かるが、感情的に協力したくない!」という反発を生みやすくなります。
新規事業は前例がなく、周りに経験者がほとんどいないため、周囲の不安も大きくなります。論理や理詰めではなく、相手の懸念・意見に寄り添う姿勢が、絶対に欠かせません。
キーパーソンを間違える
会議で発言力のある人や役職の高い人だけを味方につければよい、と考えてしまうケースです。転職や部署異動で新しく加わったメンバーでよく起こります。事業を進めるには、現場の実務を握る担当者や、非公式に影響力を持つメンバーが反対すると、話が全く進まなくなることがあります。
特に新規事業では、関係部署が多岐にわたるため、①誰が実質的な意思決定に関わっているか? ②誰の影響力が大きいか? を、正確に見極められないと、社内調整が空振りに終わってしまいます。
社内調整のタイミングが遅い
会議の場で初めて説明し、その場で賛同を得ようとする人も苦戦しがちです。新規事業は情報量が多いため、初めて見た資料や説明だけで、きちんと理解することは不可能です。会議前に個別に説明し、疑問や反対意見 などを、事前に把握し、その対策を練っておかなければ、大事な会議で予期せぬ反対にあい、話が振り出しに戻ってしまいます。
社内調整は「事前に共通の理解を得て、方向性を確認すること」です。後回しにするほど、調整がむずかしくなり、理解を得るのに時間がかかります。
相手の懸念・意見を聞く前に、説得しようとする
自分の説明を聞いてもらうことに意識が向いてしまい、相手が何を不安に思っているか? 懸念点は何か? を聞き出せない人も、つまずきがちです。
新規事業への反対には、多くの場合「リソースを取られる」「評価に影響する」「事業の内容がわからない」 などの具体的な懸念が背景にあります。それらを聞かずに説得を急ぐと、表面的な同意しか得られなかったり、協力を拒否されたりし、事業がなかなか前に進まなくなります。
3 社内調整をスムーズに進める5つのステップ
社内調整は、センスや経験に頼るものではありません。正しい手順を踏めば、誰でもスムーズに進めることができます。ここでは、社内調整を5つのステップに分けて、解説します。
このステップは、1回やって終わりではありません。事業が続く限り、何度もくり返して下さい。
- 【ステップ1】情報収集・現状把握
- まずは、関係部署の状況や利害関係を把握します。誰がどのような業務を担当し、新規事業によってどんな影響を受けるのかを、整理します。
- 【ステップ2】キーパーソンの特定
- 誰の合意を得れば、話が前に進むのかを見極めます。役職の高さだけでなく、現場での実質的な影響力や、非公式な発言力を持つ人物にも、注目することが重要です。
- 【ステップ3】個別の事前合意
- 会議の前に個別に説明し、懸念点・疑問を事前に解消しておきます。本番の会議で、想定外の反対が出るリスクを大幅に減らしておきます。
- 【ステップ4】意思決定の会議を設定・開催
- 事前合意が終わったら、正式な合意を得るための会議を設定し、開催します。参加者、議題の順序、資料の見せ方 などを工夫し、事前に得た合意がスムーズに承認される流れを作ります。
- 【ステップ5】フォローアップと関係維持
- 合意を得た後も、状況の変化を関係者に共有し続けます。定期的な情報共有・進捗報告を通じて、関係者との接点を保ち、常に協力を得られる土台を築きます。
4 相手に合わせた調整の工夫
社内調整では、「誰に対しても同じように説明すればいい」というわけではありません。相手によって、重視するポイントも、納得する説明の仕方も、全く異なるからです。そのため、相手に合わせた社内調整が、必要になります。
経営者には響いた説明が、現場担当者には、全く響かない ということも、珍しくありません。相手の興味・関心を理解せずに、画一的なアプローチを続けていると、いくら熱心に説明を重ねても、なかなか合意を得られないという状況に陥ります。逆に言えば、相手の興味・関心に合わせた説明を行えば、社内調整の成功率は高まります。
新規事業の立ち上げで特に重要となる相手は、①経営者・意思決定者 ②既存事業の部門責任者 ③現場の担当者 です。本章では、それぞれの相手に合わせた調整の工夫を解説します。相手の立場に立って考えることが、調整上手になる一番の近道です。
- 経営者・意思決定者
- 既存事業の部門責任者
- 現場の担当者
経営者・意思決定者
経営者・意思決定者が重視するのは、①収益性と成長性 ②会社全体への影響 ③リスク管理 です。熱意やミッション、ビジョンを語っても、心に響くことはありません。社内調整では、個別に説明する機会を設定し、具体的な数字や市場分析の結果 など、データに基づいた根拠を示すことが必要です。さらに、想定されるリスクとその対応策を、セットで提示することも欠かせません。
意思決定を行う会議で、初めて説明するのではなく、事前に懸念点を解消しておくことで、会議当日は承認を得るための確認の場 として使うことができます。
また、経営者は忙しいため、要点を簡潔にまとめた資料を用意し、相手の時間を尊重する姿勢も高評価につながります。
既存事業の部門責任者
既存事業の部門長が気にするのは、①既存事業への影響 ②必要なリソースとその確保 ③評価への影響 です。新規事業のために、人材や予算を割かれることへ不満や抵抗感を感じるのは、ごく普通です。そのため、頭ごなしに説得しようとすると強い反発を招きます。
調整の工夫としては、①相手部門にとってのメリット ②協力によって得られる評価 などを、具体的に示すことが有効です。既存部門からリソースを「奪う」のではなく「一緒に成果を出す」という姿勢で臨むと話が進みやすくなります。また、進捗を定期的に共有することで、協力を得やすくなります。
現場の担当者
現場の担当者が気にするのは、①日々の業務負担の増加 ②連携や協力の具体的内容 などです。担当者が所属する組織により、関心事は大きく異なります。例えば、マーケティング部門であれば、ターゲット顧客やマーケティング戦略が気になりますし、広報部門であれば、プロモーション戦略やPRへの関心が強くなります。現場の担当者は、抽象的なミッションやビジョンよりも実際に、何をするのか? 何がどう変わるのか? という現実的な説明を求めています。
調整の工夫としては、業務フローへの影響を具体的に説明し、疑問や不安をその場できちんと受け止めることが重要です。現場の協力がないと、事業は前に進みませんので、対話を重ねながら味方につけていく姿勢を示すことで、少しずつ信頼関係が構築されます。
5 まとめ
今回の記事では、社内調整が苦手な人のつまづきのポイント、社内調整をスムーズに進めるステップ について、解説しました。社内調整は、事業を進めていく上で、極めて重要なビジネススキルです。相手の立場に立って考え、対話を重ねながら、信頼関係を構築することが、最も大切です。正しい手順で進めれば、誰でも社内調整が上手になります。
社内調整が苦手な人に良く見られる特徴
- 正論だけで押し切ろうとする
- キーパーソンを間違える
- 社内調整のタイミングが遅い
- 相手の懸念・意見を聞く前に、説得しようとする
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