新規事業に取り組むことになったものの【壁打ち】をやらずに、新規事業を進めるのは、成功のチャンスを逃していると気づいていますか?
新規事業を立ち上げることになったあなたも、新規事業の壁打ちを行うだけで、新規事業の成功率がアップします。なぜなら、壁打ちにより ①自分の考えが整理され ②気づかなかった課題やリスクを指摘してもらえる からです。
以前の私は、壁打ちのメリットを十分に理解しないまま、新規事業を進めていたので、誰にも相談せずに、独りよがりのアイデアや事業計画を推し進めていました。そのため、なかなか新規事業が立ち上がらずに苦労しました。新規事業の立ち上げをたくさん経験し、壁打ちのメリットを理解してからは、積極的に相談し、有益なフィードバックをもらいながら、新規事業に取り組むようになり、成功率がアップするようになりました。
このページでは、①新規事業の壁打ちとは何か? と、②壁打ちのメリット について解説していきます。
この記事を読み終える頃には、壁打ちのメリット を理解し、積極的に相談し意見やアドバイスをもらいながら、新規事業に取り組むようになっています。
1 新規事業の壁打ちとは?
新規事業の壁打ちとは、新規事業のアイデアや事業計画について、他の人に相談し、意見やアドバイスをもらいながら内容を整理し、より良いものを作り上げる作業のこと です。
この言葉は、テニスの「壁打ち」から来ています。壁にボールを打ち返して繰り返し練習するように、自分のアイデアや事業計画を相手に投げかけ、相手からの意見やアドバイスをもらいながら、それらを再構築していくことを指しています。
新規事業のアイデアや事業計画は、誰にでも相談できるものではありません。ただ、自分ひとりで考えていると、本当にうまくいくのか? 本当にニーズがあるのか? などと考え、不安な気持ちになり、悶々とした時間を過ごすことになります。また、自分ひとりで考えたアイデアや事業計画は、独りよがりになり、自分の都合の良いように考えてしまいがちです。その結果、新規事業が間違った方向に進み、成功から遠ざかってしまいます。そのため、新規事業の壁打ちが必要になってくるのです。
2 壁打ちのメリット
新規事業を成功させるためには、アイデアや事業計画を客観的に検証することが重要 です。また、新規事業の成功の可能性や顧客ニーズを正しく評価する必要がありますが、かなり難しいのが現実です。なぜなら、将来を正しく予測することは困難だからです。
そのため、壁打ちを行うことにより、①アイデアや事業計画を違う視点で見たり ②矛盾点やリスクを発見したり ③事業の本質を明らかにしたり するのです。それにより、新規事業を少しずつ成功に近づけていくのです。壁打ちを行うことで、以下のメリットが得られます。
- 自分の考えが整理される
- 課題やリスクが明らかになる
- 実現の可能性が高まる
自分の考えが整理される
新規事業のアイデアや事業計画を、自分の頭の中だけで考えていると、論理の矛盾や飛躍があったり、必要な項目が抜け落ちたり しがちです。自分では理解しているつもりでも、第三者に伝えようとすると、うまく説明できないことがあります。つまり、考えが整理されていないということです。
また、ターゲット顧客は誰か? 他社との差別化ポイントは? どのような顧客ニーズがあるか? などの基本的な質問に対して、答えているうちに、自分の考えがまとまってきます。質問に対して、うまく答えられなかった場合は、自分が理解していなかったことが明らかになり、再考するようになります。
このように、他の人からの意見やアドバイスに答えているうちに、自分の考えが整理されるのです。
課題やリスクが明らかになる
新規事業のアイデアや事業計画を十分に考えたと思っていても、自分ひとりの視点では、気づけない課題やリスクが多くあります。他の人からのフィードバックを通して、課題やリスクが、明確になります。
自分では、この商品やサービスにニーズがあると考えていても、本当の顧客ニーズとはズレている可能性があります。客観的な意見を聞き、改めて調べてみることで、そのズレに気づくこともあります。
競合他社との差別化ができていると考えていても、すでに似たような商品・サービスがある! 競争が激しく利益が出ない といった指摘を受け、よくよく調べてみたら、その通りだったため、方向性を見直すこともあります。
さらに、このビジネスモデルでは収益性が低いのでは? 法規制のリスクがあるのでは? といった、想定外の課題やリスクを指摘してもらえることもあります。
実現の可能性が高まる
新規事業を実現させるには、具体的な計画(アクションプラン)を作成すること が必要です。
壁打ちを行っていると、これからやるべきことが、明らかになってきます。例えば、市場分析を行う、小規模なテストマーケティングを行う などが、具体的になってきます。また、ビジネスモデルの他社との違いは? 組織体制はどうするのか? どのように業務を進めるのか?(オペレーションはどうするのか?) いつまでにやるのか? などの質問に答える中で、具体的な計画が決まっていくのです。
このように、具体的な計画が明らかになることで、新規事業の実現の可能性が高まっていきます。
3 壁打ちをする相手
壁打ちを行う場合、誰と行うか? は非常に重要です。相手を間違えれば、期待したフィードバックが得られないことがあります。また、新規事業の段階により、欲しい意見やアドバイスが異なります。現在の状況を踏まえ、壁打ち相手に求めるものをしっかりと考えたうえで、壁打ち相手を決めてください。できれば、複数の壁打ち相手を使い分けることをおすすめします。
壁打ちをする相手として、以下4つの選択肢が考えられます。複数の視点からの意見やアドバイスを活用することが重要です。それぞれのメリットとデメリットを、簡単にまとめました。ぜひ、参考にしてください。
- 社内の他部署の人
- コンサルなどの外部専門家
- ターゲット顧客に近い人
- AI
社内の他部署の人
メリット
社内の他部署の人は、社内の事情を理解していること が、最大のメリットです。会社の事業戦略や文化、既存事業との相性 などを考慮した現実的な意見やアドバイスが期待できます。新規事業が社内で受け入れられそうかも、事前に把握できます。さらに、これから社内で発生しそうな課題を指摘してもらえたり、社内の協力を得やすくなる などのメリットもあります。
デメリット
①社内の常識にとらわれがち ②競合や市場動向についての視点が不足する ③社内の事情や利害関係が影響する可能性がある などのデメリットがあります。社内の他部署の人と壁打ちをしていると、どうしても内向きの議論になりがちです。
コンサルなどの外部専門家
メリット
①客観的で専門的な視点でアドバイスをもらえる ②他社の成功事例や失敗事例をもとに具体的なアドバイスをもらえる ③社内で気づきにくいリスクを指摘してもらえる などが、メリットです。社内に、新規事業に関する知識やノウハウがない場合、コンサルとの壁打ちは、非常に価値があります。
デメリット
①社内事情を無視した意見やアドバイスが出される ②費用がかかる ③意見やアドバイスが表面的になる などのデメリットがあります。
ターゲット顧客に近い人
メリット
メリットとして ①顧客目線でのニーズや課題を把握できる ②商品・サービスが市場に受け入れられそうか?予測がつく ③マーケティングや営業に活用できる などがあります。
デメリット
デメリットとしては、①かたよった意見が集まりやすい ②本音と異なる意見やアドバイスが出ることがある ③相手を見つけるのに苦労する などがあります。
AI
メリット
AIを壁打ちに利用するのは、まだ一般的ではありませんが、これから多くの人が利用するようになると考えられます。なぜなら、次のようなメリットがあるからです。①短時間で大量のフィードバックが得られる ②時間や場所を気にせず何度も壁打ちできる ③新たな視点の追加が簡単 などです。
今のうちから、どう活用するか?試行錯誤する価値はあります。
デメリット
デメリットは、①本当の顧客のニーズや課題を把握できない ②過去の情報に影響を受ける ③新しいアイデアを生み出すのが苦手 などです。
まだ、発展途上の技術だと割り切って、活用してください。
4 壁打ちを行う時の5つのポイント
新規事業の立ち上げに、壁打ちは非常に有効ですが、メリットを最大化するためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらのポイントを意識しながら、壁打ちを行ってください。そうすれば、より自分の考えが整理され、課題やリスクがより明確になります。
- 目的を明確にする
- わかりやすく要点を説明する
- 具体的な意見やアドバイスを求める
- 素直に受け止める
- 異なる相手と複数回おこなう
この中でも、目的を明確にすることが最も重要 です。漫然と壁打ちを行うのではなく、目的を明確に持てば、相手からもらう意見やアドバイスが的を得たものになります。目的を明確にすることにより ①相手に何を聞くべきか?明らかになる ②具体的なフィードバックが得られる ③必要な議論に集中できる などが期待できます。
5 まとめ
今回の記事では、①新規事業の壁打ちとは何か? と、②壁打ちのメリット について、解説しました。新規事業の成功のために、壁打ちは必須です。社内の他部署の人やコンサルなどに、積極的に相談し、意見やアドバイスをもらってください。そうすれば、自分の考えが整理され、課題やリスクが明らかになります。自分ひとりで考えたアイデアや事業計画は、独りよがりになりがちです。壁打ちを活用して、新規事業の成功率を上げてください。
新規事業の壁打ちとは?
新規事業の壁打ちとは、新規事業のアイデアや事業計画について、他の人に相談し、意見やアドバイスをもらいながら内容を整理し、より良いものを作り上げる作業のこと です