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ペットの新規事業を立ち上げる時のアイデア13選


 ペットに関する新規事業を立ち上げようと思っても、【ペットビジネスのアイデア】 を思いつかないと、検討が前に進まないですよね?

 ペットビジネスを立ち上げたいと考えているあなたも、ペットビジネスの具体的な13個のアイデアを知れば、それがヒントとなり、新しいアイデアを思いつくようになります。

 以前の私は、飼い主の悩みや考えていることを、ほとんど知らなかったので、自分がペットを飼っていた時の気持ちや経験から、ペットビジネスを考えていました。その結果、ニーズがないサービスを考えたり、トレンドに合わない企画を立案したりしていました。ペットビジネスを経験し、飼い主の生の声を聞くようになってからは、ニーズに基づいたサービスを考えられるようになりました。

 この記事では、①ペット市場の現状と今後のトレンド と、②具体的なアイデア について解説していきます。

 この記事を読み終える頃には、ペットビジネスの現状と可能性を理解し、ペットビジネスを立ち上げたくなります。

1 ペット市場の現状と今後のトレンド

ペット市場の現状

 日本のペット市場は、いま大きな転換点を迎えています。犬の飼育頭数は減少傾向、猫の飼育頭数は横ばいであるにも関わらず、市場規模は拡大 を続け、2024年度には、約1兆9,100億円 に達しています。その背景にあるのは「頭数の増加」ではなく、「1頭あたりにかける費用の増加」です。ペットを大切な家族の一員として捉える意識が広がり、フードや医療、その他のサービス に、お金をかける飼い主が増えています。少子高齢化・単身世帯の増加という社会構造の変化も、この流れを後押ししています。新規事業を検討するうえで、まずはこの市場の「今」を、しっかりと把握してください。

 以下では、ペット市場の現状を5つの点から、解説します。

  • 市場規模は約2兆円
  • 犬は減少傾向
  • 子供よりペットが多い
  • ペット1匹あたりの支出は増加
  • 猫が成長をけん引中

市場規模は約2兆円

 2024年度の国内ペット関連の総市場規模は、前年度比2.6%増の約1兆9,100億円となりました。さらに2025年度には約1兆9,300億円 まで拡大したとされております。成長を支える要因として、①高品質な商品を求める消費者の増加 ②ペット関連サービスの多様化・高度化 が挙げられます。飼育頭数が増えていないにも関わらず、市場が拡大し続けているのは、「1頭あたりにかける費用」が増え続けているからです。

犬は減少傾向

 2025年の最新調査では、犬の飼育頭数は約682万頭、猫の飼育頭数は約884.7万頭となっています。犬の飼育頭数は、2013年の871.4万頭から2025年の682.0万頭まで、13年で約21.7%減少しましたが、猫はほぼ横ばいで推移しています。

 頭数だけを見ると、市場が縮小したように見えますが、実態は逆です。ペットに対する飼い主の「消費意欲」が高まっており、市場全体を拡大させています。

子供よりペットが多い

 日本では少子化が続いており、2025年4月時点の15歳未満の子供の数は、前年比35万人減の1,366万人となっています。その一方で、犬猫の飼育頭数の合計は、約1,567万頭となっており、子供の数を大きく上回っています。

 この数字は、ペットが「家族の一員」として、社会的に認められ、人間と一緒に生活していることを示唆しています。少子高齢化・単身世帯の増加という社会構造の変化も、ペット数の増加を支えています。

ペット1匹あたりの支出は増加

 ペットの飼育頭数は、減少傾向にあるものの、ペットの家族化・健康志向・高齢化・オンラインの発展 などにより、ペット1匹あたりにかける費用は、増加しています。フードのプレミアム化、ペット保険への加入増、医療費の増大、旅行やホテルの利用拡大 など、支出の幅は年々広がっています。頭数ではなく「サービス内容」で勝負できる市場構造になっていることは、新規参入の可能性があるということです。

猫が成長をけん引中

 ペット関連市場の拡大は、猫向け商品・サービスの伸長とも大きく関わってします。特に、キャットフードの売上増が、ペットフード市場全体をけん引しています。猫は、犬に比べて「一人暮らしや共働き世帯でも飼いやすい」という利点があり、飼育者が増えています。これまでのペットビジネスは、犬を中心に拡大してきましたが、これからは 猫に関わる商品・サービスを中心に拡大 していきそうです。

今後のトレンド

 ペット市場は、拡大を続けているだけではなく、その中身も急速に変化しています。飼い主の意識の変化とともに、フードの高付加価値化・ペットの健康管理・テクノロジーの活用 などの新しいニーズが、次々と生まれています。また、ペットの高齢化やサステナビリティへの関心の高まり など、社会全体のトレンドが、ペット市場にも影響を与えています。これらの変化をいち早くとらえ、商品やサービスに結びつけることが、新規事業の成否に直結します。

 ここでは、特に注目すべき5つのトレンドについて解説します。市場参入を検討する際のヒントとして、参考にしてください。

  • フード・グッズのプレミアム化
  • ペットの高齢化
  • テクノロジーの活用
  • サービスのデジタル化
  • サステナビリティ(持続可能性)の重視

フード・グッズのプレミアム化

 ペットを「家族の一員」と捉える飼い主が増えるにつれ、フードやグッズに「安さ」よりも「品質・安全性・健康効果」を求める傾向が強まっています。保存料や着色料の無添加・オーガニック などの高付加価値フードや、デンタルケア・サプリメント などの健康管理商品への需要が拡大しています。「安くて普通のもの」ではなく、「高いけど良いもの」を選ぶ傾向が、今後もさらに加速する可能性が高くなっています。そのため、プレミアム路線で差別化できるかどうかが、成功のカギとなりそうです。

ペットの高齢化

 ペットの高齢化・長寿化により、以前よりもペットが一生のうちに動物病院にかかる機会が増えていると、考えられます。そのため、ペット保険市場は、さらなる拡大が見込まれています。

 医療・介護ケアだけでなく、①関節に優しい寝具 ②消化しやすいシニア用フード ③シニアペット専門のホテルや預かりサービス など、「高齢ペットのQOL向上」を目的とした事業領域が、急速に広がっています。人間の高齢化社会と同様に、ペットの高齢化社会も、今後の巨大市場として注目されています。

テクノロジーの活用

 テクノロジーを活用したペットケア製品が、飼い主とペットのコミュニケーションを向上させています。①AI搭載ペットカメラ ②GPSトラッカー(GPS発信機) ③自動給餌器 などが、その一例です。獣医師との遠隔医療や相談 など、新しいテクノロジーが、ペット関連サービスを進化させています。また、「外出中でも愛犬・愛猫の様子を確認したい」というニーズが高まっており、スマートデバイスとペットケアの融合も、進んでいます。

 テクノロジー活用による差別化は、新規参入者にとって、必要不可欠です。

サービスのデジタル化

 ①ペットフードの定期便 ②オンライン診療 ③バーチャルしつけ教室 など、ペット関連サービスのデジタル化が加速しています。特に、特にサブスクリプション型のビジネスモデルは、継続的な収益を確保しやすいため、企業にとって魅力的です。飼い主側も「定期的に届く安心感」や「手間の削減」にメリットを感じるため、継続的に利用する傾向にあります。ネット通販と組み合わせれば、全国展開も可能です。

サステナビリティ(持続可能性)の重視

 消費者は購入の際に、品質と同時に、サステナビリティを重視するようになっています。そのため、環境に優しいフードや食品ロスの削減を好む傾向があります。これらの変化により、①昆虫や植物由来タンパク質を使ったフード ②再生プラスチックやオーガニック素材で作られたペット用品 ③量り売りの商品 などを求める飼い主が、着実に増えています。

 社会的な信頼性や共感を重視する飼い主に刺さるブランド構築のためには、サステナビリティへの取り組みは、ますます重要になります。

2 ペットビジネスの具体的なアイデア

 第1章で見てきたように、日本のペット市場は「頭数の増加」ではなく、「1頭あたりの支出増加」によって成長を続けています。この構造は、新規参入者にとって大きなビジネスチャンスです。なぜなら、飼い主の意識の変化によって、これまで存在しなかった新しいニーズが生まれ、参入の可能性が広がるからです。

 実際に、①ペットフードのプレミアム化 ②シニアペットの増加 ③サービスのデジタル化 ④サステナビリティの重視 といったトレンドを背景に、ペット市場には多様なビジネスチャンスが生まれています。重要なのは、「ペットが好きだから」という気持ちだけでなく、「 どの飼い主の? どんな悩みを? どのように解決するのか? 」を起点に、ビジネスモデルを設計することです。

 本章では、市場トレンドと飼い主ニーズを踏まえた具体的なビジネスアイデアを13個、紹介します。自社の強みや既存事業との親和性、経営リソース などを考慮しながら、新規事業のヒントを探してください。

フードのアイデア

  • プレミアムフードの製造・販売
  • サプリメント・機能性おやつの製造・販売
  • フレッシュフードの定期便サービス

プレミアムフードの製造・販売

 高品質の素材を使ったり、安全性にこだわったペットフードを製造・販売する ビジネスです。①保存料や着色料の無添加 ②オーガニックの食材使用(農薬や化学肥料を使わずに栽培した食材を使用) ③ヒューマングレードの食材使用(人が食べられる食材を使用) など、色々な切り口があります。

 飼い主の健康志向の高まりを背景に、「愛犬・愛猫にも良いものを食べさせたい」というニーズが、年々拡大しています。ライバルフードとの差別化には、原材料の産地、製造工程の透明化、アレルギー対応 などが、カギになります。ネット通販、サブスクリプションによる定期便 と組み合わせれば、安定した収益を確保できます。

サプリメント・機能性おやつの製造・販売

 関節ケア・腸内環境の改善・肥満予防 など、目的別に設計されたペット向けサプリメントやおやつを、製造・販売するビジネスです。シニアペットの増加とともに、需要が急拡大しています。獣医師や動物栄養士と連携し、「専門家監修」の信頼性を得るのは、差別化のためには必須です。定期購入との相性もよく、安定した収益が見込めます。

フレッシュフードの定期便サービス

 加熱処理を最小限に抑えた 新鮮な食材を使ったペットフード を、冷凍・チルド便で、定期的に届けるサービスです。欧米では、「フレッシュペットフード」として急成長しており、日本でも少しずつ広まりつつあります。一般的なドライフードとは明確に異なる価値を訴求でき、単価が高くても「愛犬・愛猫のために良いもの」を与えたい と感じる飼い主に刺さります。

高齢化・医療系のアイデア

  • 高齢ペット向けデイケア・訪問介護サービス
  • オンライン相談・遠隔診療サービス
  • ペット保険の代理店・比較サービス

高齢ペット向けデイケア・訪問介護サービス

 高齢化したペットの日中預かりや、自宅への訪問ケアを専門に行うサービスです。歩行補助・投薬管理・定期的な状態確認 など、介護が必要なペットを持つ飼い主の負担を、軽減します。①高齢の飼い主の増加 ②仕事を持つ共働き世帯の増加 により、これから需要が急増する見通しです。人間向けの介護ノウハウを、ペット向けに応用すれば、参入のハードルが下がります。

オンライン相談・遠隔診療サービス

 スマートフォンやパソコンで、獣医師にいつでも相談できるオンラインサービスです。「様子がおかしいが、どうすればよいかわからない」「病院が遠いので診てほしい」 などの飼い主の悩みに応えます。通院が難しい地方在住者や、高齢の飼い主が、主なターゲットです。動物病院と連携するサービスとして、設計できる可能性もあります。

ペット保険の代理店・比較サービス

 複数のペット保険を比較し、提案する代理店や、保険の比較サイトを運営するサービスです。現在、ペット保険の加入率は低く、「保険の必要性はわかるが、選び方がわからない」という飼い主のニーズに応えます。保険選びのハードルを下げるコンテンツやツールを提供することで、集客から契約まで、一貫してサービスを提供できます。既存の保険代理店が本腰を入れていないため、ペット特化型の専門サービスとして、差別化できる余地があります。

テクノロジー活用のアイデア

  • ペット向けデバイスの開発・販売
  • 健康管理アプリの開発・販売

ペット向けデバイスの開発・販売

 外出中でも、自宅のペットの様子を、リアルタイムで確認できるスマートカメラや、体温・睡眠・活動量 などを記録するウェアラブルデバイスを開発・販売するビジネスです。「留守中のペットが心配」という飼い主の不安に直接応える商品なので、確実に需要があります。ウェアラブルデバイスは、健康管理アプリやデータ分析と連携させることで、サブスクにつなげやすい特徴があります。

健康管理アプリの開発・販売

 日々の体重・食事量・運動量・排泄状況 などをアプリで記録し、AIが健康リスクを検知し、アドバイスするサービスです。獣医師への相談記録もアプリ内で管理できれば、医療との連携ツールとしても機能します。飼い主は、「何かあったときの備え」として、継続的に使うため、長期利用につながります。データが蓄積されるほど、サービスの価値が高まる点も強みです。

サービス系のアイデア

  • ペット同伴旅行サービス
  • ペット専門の撮影サービス
  • ペットの終活・葬儀・メモリアルサービス
  • 情報メディア・コミュニティの運営
  • 犬・猫以外のペット特化サービス

ペット同伴旅行サービス

 愛犬・愛猫と一緒に旅行するプランを企画・コーディネートするサービスです。「ペットと一緒に旅行に行きたい」「ペットを預けるのは、かわいそう」という飼い主のニーズは多くあります。しかしながら、ペット同伴可能の宿泊施設は少なく、探したり予約をとるのが大変です。旅行需要は回復しつつあり、ペット同伴のニーズは高まっているので、大きなビジネスチャンスがあります。

ペット専門の撮影サービス

 愛犬・愛猫の写真撮影を専門とするフォトスタジオや、出張撮影サービスです。撮影データをもとに、フォトブックや記念グッズを制作するサービスと組み合わせることで、単価を上げながら、顧客満足度を高めることができます。ペットを家族の一員として捉える人が増えており、「一緒の写真を残したい」というニーズは根強く、誕生日・季節のイベント・お別れ前 など、写真を撮るタイミングは、たくさんあります。SNSとの相性も良いので、やり方次第で成長の可能性があります。

ペットの終活・葬儀・メモリアルサービス

 ペットの高齢化に伴い需要が増している 葬儀・火葬・納骨・メモリアルグッズ制作 などのサービスです。「大切な家族を丁重に見送りたい」「いつまでも一緒にいたい」という飼い主の感情に寄り添ったサービスが特徴です。①遺骨からジュエリーを作製するサービス ②生前からの「終活プラン」の提供 など、アイデア次第でたくさんのサービスを設計できます。今後も、市場が拡大していくと予想されます。

情報メディア・コミュニティの運営

 ペットの飼育情報・健康管理・トレーニング などのコンテンツを発信する情報メディアやSNSアカウントの運営、または飼い主同士がつながるコミュニティを運営するサービスです。広告収入・有料会員・個別サービス など、複数の収益源を組み合わせることができます。信頼性の高い情報を提供し続けることで、その後の事業の集客基盤にもなります。

犬・猫以外のペット特化サービス

 ハムスター・うさぎ・カメ・爬虫類・鳥類 など、犬猫以外のペットに特化したフード・グッズの販売、情報提供 などのサービスです。ペット市場では、犬と猫が注目されがちですが、競合も多いため、思ったほど収益が上がらないことがあります。競合が少ないニッチ市場で、専用グッズの販売や情報提供で、ファン顧客を獲得しながら事業を拡大していくのも、一つのやり方です。

3 ペットビジネス特有の規制・リスク

 新規事業の候補として、ペットビジネスを検討すると、ペット市場の成長性 や 豊富なビジネスチャンス に目が向きがちですが、参入前に必ず押さえておかなければならないことがあります。それは、ペットビジネス特有の規制とリスクです。ペットビジネスは、「ペットの命を扱う事業」である以上、一般的なビジネス以上に、法的・倫理的な責任が求められます。無知による法律違反や、予期せぬ事故・トラブルによって、せっかく立ち上げた新規事業が、一瞬で崩壊してしまうリスクがあることを、忘れてはいけません。

 特に、動物愛護法は、ここ数年、改正が続いており、年々規制が厳しくなっています。フードや広告の表現規制、医療行為の境界線 など、業種によって対応すべき法律は異なります。「自分の事業には関係ない」と思い込まず、参入する領域ごとに、何が規制されているか? を、事前に把握しておくことが、安定した事業運営につながります。

 ここでは、特に重要な4つの規制・リスクをわかりやすく解説します。

  • 動物愛護管理法による規制
  • ペットフード安全法による規制
  • 動物の医療行為に関する規制
  • SNS・広告表現のリスク

動物愛護管理法による規制

 ペットビジネスに参入する時、最初に直面するのが「動物愛護管理法(動物愛護法)」への対応です。ペットショップ、トリミングサロン、ペットホテル、ブリーダー など、動物を扱う事業者は、「第一種動物取扱業」として都道府県への登録が必要になります。2019年の法改正では、飼養施設の広さや従業員1人あたりの上限飼育数、繁殖年齢や回数 などについての数値規制が設けられ、第一種動物取扱業には、2024年6月から完全施行されています。さらに現在では、登録制から許可制への移行が進み、行政による審査・監査が厳格化されています。

 参入前に、自社の事業形態が規制対象かどうかを確認し、必要な設備・人員要件を満たすような計画を立てることが、必要になります。

ペットフード安全法による規制

 ペットフード・おやつ・サプリメントを製造・輸入・販売する場合は、「ペットフード安全法(愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)」の対象となります。対象となるペットフードは、総合栄養食や一般食のほかに、おやつ、スナック、ガム、サプリメント、ミネラルウォーター など、犬・猫が食べる動物用医薬品以外のものが、広く含まれます。

 この法律では、製造方法の基準・成分の規格が定められており、違反した場合は、販売禁止・廃棄命令 の対象になります。また、「健康維持に効果がある」といった表現は、薬事規制に抵触する可能性があるため、広告やパッケージの表現にも、細心の注意が必要です。フード関連事業への参入を検討する場合は、農林水産省のガイドラインも、事前に必ず確認してください。

動物の医療行為に関する規制

 ペット向けの健康サービスを提供する時、獣医師法 による規制にも、注意が必要です。動物への診察・治療・投薬・手術 などの「診療行為」は、獣医師免許を持つ者だけが行える行為と定められており、無資格者が行った場合は、法律違反になります。

 例えば、ペットの健康相談アプリや訪問ケアサービスを始める場合でも、「診断」や「治療」に踏み込む表現・行為は、獣医師以外はできません。そのため、「アドバイス」や「情報提供」にとどめるか、獣医師と正式に連携する必要があります。

 医療との境界線を曖昧にしたままサービスを始めると、サービス提供後に、法的トラブルに発展するリスクがあります。サービスを検討する時に、必ず専門家に確認・相談してください。

SNS・広告表現のリスク

 ペット向けグッズやサービスのマーケティングを行う場合、表現にも細心の注意が必要です。「病気が治る」「寿命が延びる」「アレルギーが改善する」などの医薬品的な効果や効能を示した表現は、薬機法(医薬品医療機器等法) に抵触します。SNSでの投稿や商品ページでも、同法の規制が適用されるため、どのような表現にするのか、十分に検討してください。

 また、景品表示法(景表法)の「優良誤認」にあたる誇大広告(実際のものや他社製品よりも、著しく優良であると消費者に誤認させる表示)も禁止されています。ペットビジネスでは、感情に訴える表現が効果的なため、過剰な表現になりやすいので要注意です。法的リスクを避けながら魅力を伝える表現を、常に考えなければなりません。

4 成功に向けたロードマップ

 ペット市場の魅力・今後のトレンドを理解し、法規制への対応も把握できたら、いよいよ「何をやるか? どうやってやるか?」という実行を検討するフェーズになります。しかしながら、新規事業の立ち上げで、よくある失敗は、①準備不足のまま見切り発車してしまう ②準備に時間をかけたが何も始めない ケースです。大切なのは、スモールスタート「小さく始めて、試行錯誤しながら成長させる」という姿勢です。ペットビジネスは、飼い主の感情や価値観と深く結びついている ため、机上の計画だけでは、わからないことが多くあります。事業を始め、飼い主と直接やりとりしながら、改善を重ねることが、成功へとつながっていきます。

 本章では、ペットビジネスへの新規参入について、アイデアの絞り込みから、事業の運営・改善までを、5つのステップに分けて解説します。現在の状況を確認しながら、次にやるべきアクションを、イメージしてください。

【ステップ1】アイデアの絞り込み
 アイデアを絞り込み、①誰の? ②どんな課題を? ③どんな方法で解決するのか? 決めます。
【ステップ2】法規制の確認・仮のビジネスモデル構築
 動物愛護管理法、ペットフード安全法、獣医師法 などを確認し、対応策を考えます。同時並行で、仮のビジネスモデルを構築します。
【ステップ3】テストマーケティング
 テストマーケティングを繰り返し、ビジネスモデルを作り上げます。マーケティング戦略の立案、組織体制や財務計画 などを検討し、事業計画書を完成させます。
【ステップ4】スモールスタート
 ①集客の仕組みを構築し ②販売チャネルを選び ながら、小規模で新規事業を始めます。
【ステップ5】マーケティング戦略の見直し
 マーケティング戦略を定期的に見直しながら、事業を軌道にのせます。

5 まとめ

 今回の記事では、ペット市場の現状とペットビジネスの具体的なアイデアについて、解説しました。ペット市場は、「ペット1頭あたりの支出増加」が続き、成長を続けています。そのため、アイデア次第で、多くのチャンスがあります。ただし、動物愛護管理法、ペットフード安全法、獣医師法 などの確認は、絶対に必要です。今回ご紹介した13個のアイデアを参考にしながら、色々なサービスを考えてみてください。ペットビジネスには、まだまだ多くの可能性が残っています。

ペットビジネスのアイデア13選

  • プレミアムフードの製造・販売
  • サプリメント・機能性おやつの製造・販売
  • フレッシュフードの定期便サービス
  • 高齢ペット向けデイケア・訪問介護サービス
  • オンライン相談・遠隔診療サービス
  • ペット保険の代理店・比較サービス
  • ペット向けデバイスの開発・販売
  • 健康管理アプリの開発・販売
  • ペット同伴旅行サービス
  • ペット専門の撮影サービス
  • ペットの終活・葬儀・メモリアルサービス
  • 情報メディア・コミュニティの運営
  • 犬・猫以外のペット特化サービス

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